西村公泉作 「雷神」 [写真]
H21.7.4(土曜日)
熊野へ行く途中に吉野を走行していたら、一瞬ほんの一瞬だが
はっきりと凄いものが視界に入った。
それが何かを確認しなければ我慢できなくなるという
衝動に駆りたてられた。
引き返すと
やはりそれは凄かった。
作者の言葉があったので紹介します。
雷神
俺は、彫りたいもんばっかり彫ってるように思われてるらしい
俺は、やりたいことなんかやってへん。
俺は、木ばっかり彫ってるからよっぽど木が好きな人間と思われてるらしい。
俺は、木が大嫌いなんや。
いらんいらん言うてるのに、なんでおれの家にはいっぱい汚い木があるねん。
大工がいらんから言うて持ってきよる。
材木屋が、返品になったから言うて持って来よる。
造園屋が、街路樹やら公園の木切ったから言うて持って来よる。
そんな、何の役にも立たへん木供が我が家の庭でベチャクチャ喋りまくりよる。
一癖も二癖もある連中の声やから、そりゃもう、その声はうるさいもんや。
おまえら、俺んとこに何しに来たんや。
おまえらも、スポットライト浴びたいんか。
そんなら、おとなしくなって人の目に触れたら人を喜ばしたるねんで・・・とか
言いながら気を破壊しまくってんねん。
俺は、木の神さんに罰当てられてるのや。
なんで、お前には木の良さがわからんのや。
なんで、もっと大切にせんのや。
そんで、木の神さんが俺に罰当てるために、いっぱい木を運んで来るねん。
そやから、俺が彫りたいもん彫ってるのとちがう。
神さんに、彫らされとんねん。
1999年 7月
西 村 公 泉
雷神がハングオンしている。
雷(イカズチ)という閃光を持つ雷神がモーターサイクルに駆って
さらにスピードを手入れる。考えただけも凄くぞくぞくと興奮する。
バイク乗りならば一度は、この興奮を味わいに走るべきである。